人気アニメ鬼滅の刃の続編、「刀鍛冶の里編」の制作が決定しました!今回の記事は、物語の様々な根幹に触れる「刀鍛冶の里編」で登場する、からくり人形ロボット縁壱零式に仕込まれていた刀の謎。
そしてからくり人形ロボットのモデルとなった剣士、継国縁壱の兄だった黒死牟との関係について考察、まとめてみました。
からくり人形ロボット縁壱零式の刀の謎
まず初めに、からくり人形ロボット縁壱零式について解説します。縁壱零式は刀鍛冶の里に伝わる、戦闘用のからくり人形です。里の子供、小鉄君の祖先が戦国時代に作ったもので、モデルは始まりの呼吸の剣士「継国縁壱」
制作者の子孫である小鉄君は、人形の起動方法や起源を教わりはしたものの、より詳しいメンテナンス方法などは知らないまま天涯孤独の身の上となってしまいました。そのため壊れてしまったら二度と同じものは作れないとされています。
この人形ですが腕が6本あること以外、ほぼ生前の縁壱をトレースしたもの。あの耳飾りまで再現されていて、制作者のこだわりが窺えますね。
剣士達の戦闘訓練に使用されていた縁壱零式でしたが、継国家の遠い子孫である時透無一郎にぼっこぼこにされ、腕の一本を破損。その後炭治郎の修行に使用され、完全に機能停止してしまいます。
この時、破壊された縁壱零式の中から一本の日輪刀が出てきます。この日輪刀ですが、六本の腕に握られた刀と違い一切手入れがされていませんでした。
持ち主である小鉄君も存在を知らず、少なくとも300年以上前に打たれたもののようです。下手をすると、制作者以外誰も知らなかった可能性が高い日輪刀でした。
さびっさびだった謎の日輪刀ですが、炭治郎の担当である刀鍛冶、鋼鐵塚蛍の手により全貌が明らかになります。錆を取り磨き上げられた日輪刀の色は、すでに変わっていました。
かなり質の良い鉄が使われた黒刀であり、以前の使用者は強い剣士だったのだろうと鋼鐵塚は推測。研いでいる間も刀が相当の業物であることや、刀の作者に感嘆しています。譲り受けた炭治郎も、「漆黒の深さが違う」とほれぼれするほどです。
炭治郎以前の持ち主が、少なくとも300年以上前の人物で相当の手誰であること。また、隠すように保管されていた場所が、最強の剣士を模したからくり人形であることを考えると、かつての所有者が縁壱だろうと察せられます。
しかしそれにしては謎が残るのです。
制作者はどんな目的で、縁壱零式の中に仕込んでいたのでしょう?また生前の縁壱が所有していたにしては、実際に振るっていた日輪刀と人形から出てきた日輪刀とで、鍔や刀身に違いが見られるのはどういう訳でしょう?
この刀については、様々な考察がファンの間で駆け巡っています。確信されている共通点はやはり、刀は縁壱の物だったのだろうと言う推測です。
可能性として有力なのが、縁壱が縁壱零式の制作者に日輪刀を託した説と、縁壱に渡すつもりで作ったものの、何らかの理由で叶わなかった説があがっています。どちらの説も、刀が縁壱ゆかりの物であるとすれば手元を離れた訳がなんとなく察せられますね。
隊士時代の縁壱ですが、兄厳勝が鬼になってからかなり立場が悪くなっています。鬼殺隊を辞めた描写はありませんが、炭吉の元から去り、鬼となった兄と再会するまでの縁壱の動向は一切不明。
しかし鬼殺隊士側は、厳勝が鬼側に着いたことで壊滅寸前まで追いやられたことが考えられます。関わりの深い刀鍛冶の里にも、何らかの危害があったことでしょう。
この時か色々と落ち着いた後、縁壱零式が作られ、縁壱の日輪刀も隠された。託されたか渡されかよりも、この「隠された」部分が重要です。
制作者はいつか縁壱に渡すことができるように、人形の中に隠したのかもしれません。立場が危うくなった隊士を表立って支援すると、事情を知らない相手から睨まれそうですしね。
もしくはあえて人形の中に隠し、いつか最強の黒刀に気づく誰かが現れることに期待したのかもしれません。
なんにせよ、縁壱に助けられた炭吉の子孫である炭治郎が、彼が所有していたと思われる日輪刀を手に入れたことは運命的です。
からくり人形ロボット縁壱零式と黒死牟の目の数との関係
生前の縁壱を知り、語ることのできる人物が鬼側に存在します。上弦の壱黒死牟、人間だった頃の名前は継国厳勝。縁壱の双子の兄であり、鬼殺隊士でもあった男です。
当時の刀鍛冶の里がどのように存在し、隠されていたのかはわかりませんが、黒死牟もかつては鬼を倒すために日々精進していた剣士。関わりが無かったとはとても思えません。その証明のように、継国兄弟の日輪刀は鍔の装飾などが良く似ています。
からくり人形の存在を黒死牟が知っていたのかどうかは不明ですが、縁壱零式と黒死牟にはある共通点があります。それは「6」という数字。縁壱零式は腕が6本あり、黒死牟は目が6つあるのです。
縁壱零式に腕が6本もある理由は、そうしなければモデルの縁壱の動きを再現できなかったためでした。では黒死牟の目は?これについては鬼の血気術などが関わってきそうです。
ファンブックや原作の書き下ろしコメントなどを確認すると、鬼の使う血気術は、人間だった頃に影響されているとありました。響凱の鼓や、妓夫太郎の血鎌などがわかりやすい例ですね。
かつて鬼殺隊士だった黒死牟、新たに上弦の末席に加わった獪岳は、かつて使用していただろう日輪刀を真似した刀に、呼吸術と血気術を混ぜるか上乗せしたような戦闘方法を取っています。
そして、黒死牟が継国厳勝だった頃、彼は双子の弟である縁壱との差に絶望すると同時に、
憧れてもいました。劣等感と嫉妬に苛まれる厳勝を、兄として慕ってくる天才の弟。けっして厳勝も弱くはないんですが、そういうことでは無いんですよね。
最終的に厳勝は鬼になる道を選んだわけですが、根元には縁壱が焼きつき黒死牟となってからも「縁壱になりたい」という願いを捨てきることができなかったことが、原作20巻で語られています。
縁壱の見ている世界を理解できなかった厳勝は、同じものを見ることができたなら、彼のようになれる、越えられると考えたのかもしれません。どうすれば同じ物を見ることができるのか?単純ですが、目を増やそうと思い至ったのでしょう。
その甲斐あってか、延々と繰り返した鍛錬の賜物か。最終決戦に置いての黒死牟には、縁壱と同じ、「透ける世界」が見えるようになっています。
余談ですが、「鬼殺隊見聞録」に記載されている黒死牟の目について、見ている他人は混乱するとありました。増えた目や見える世界が変わったことについて、黒死牟自身は念願叶った!くらいに思っているかもしれませんね。
まとめ
①縁壱零式の中から出てきた日輪刀は、継国縁壱の物。何故仕込まれていたか、誰かそうしたのかまではわからない。
②黒死牟の目の数と縁壱零式の腕の数は同じ。どちらも、縁壱のようになる為に数を増やした。
以上となります!
最後までお読みいただきありがとうございました。刀鍛冶の里編、謎が多くてわくわくしますね!